一つのテーマを レベル1(やさしく全容)/レベル2(深く実践的に)/レベル3(専門的・次へつなぐ) の3段階で。
各レベルに 療育的アプローチ を併記し、概念と現場をつなぎます。
LEVEL 1
遊びは「順番に育っていく」もの
小学生・保護者向け/全容ざっくり
かんたんに言うと
遊びの発達とは、遊び方が少しずつ豊かに育っていく道すじのこと。
はじめは触る・揺らすといった体を動かす遊びから、やがて
「ごっこ」、そしてルールのある遊びへと広がります。
ぬいぐるみに「ごはんどうぞ」と話しかけるのも、立派な心の成長。
遊びは楽しいだけでなく、ことばや友だち付き合いの土台を育てています。
触る・揺らす▸
見立て▸
ごっこ▸
ルール遊び
療育アプローチ① 遊びの土台をつくる
まずは 「楽しい」を大人と分かち合う体験 を十分に。
- 今の遊び方を否定せず、同じ目線で一緒に楽しむ
- 積み木やお人形で大人が見立てのお手本をそっと見せる
- 「できた!」を一緒に喜び、成功体験を積み重ねる
LEVEL 2
遊びには「一人」から「みんな」への段階がある
スタッフ・支援者向け/現場で活かす
社会的な遊びの広がりと観察視点
子どもは 一人遊び→平行遊び(となりで同じ遊び)→協同遊び と、
人とのかかわり方を段階的に広げます。今どの段階かを見極めるのが支援の出発点です。
気づきたい子どものサイン:
- 物を一列に並べる・回す=感覚を楽しむ大切な段階
- 友だちのそばで同じ遊びをする=関係づくりの芽生え
- 見立て遊びが少ない=イメージを育てる関わりの合図
- 輪に入りにくい=安心できる人数・環境を整える合図
療育アプローチ② 施設での関わりと環境
- 共同調整:大人が穏やかに同調し、安心の土台をつくる
- 平行遊びから:まず「となりで一緒に」を保証する
- スモールステップ:二人→少人数→集団へ無理なく広げる
- 体操6コース:ボールプール・フープで情緒を整え遊びへ誘う
- 遊びの始め・終わりを視覚で予告し見通しを支える
- 「入れない」を困りごとにせず、誘い方を工夫する
LEVEL 3
象徴機能・社会的遊びの段階・言語との接続
専門職・OT/PT/ST・心理職連携/次へつなぐ
遊びの発達理論と他領域との関係
Piagetは遊びを 感覚運動遊び →
象徴遊び(ごっこ) → ルール遊び と段階づけた。
見立ての成立は 象徴機能 の発露であり、
表象を扱う点で 言語発達 と同根に位置づく。
社会面では Parten の 社会的遊びの段階
(一人遊び・平行遊び・協同遊び)が古典的指標。
象徴遊びの遅れは 共同注意・社会性 の課題と連動しやすく、横断的な評価が望ましい。
療育アプローチ③ アセスメントと連携
- 遊びの認知段階×社会段階を二軸で評価し支援計画へ反映
- 象徴遊びの芽生えはSTと共有し言語支援の起点とする
- 感覚運動遊びの偏りはOTへ:感覚調整と探索行動を評価
- 姿勢・両側協調の未熟さはPT視点で遊びの土台を支える
- 心理職連携:遊びを通したアセスメントと情緒理解
- Floortimeとの接続:本人の興味を起点に発達の輪を広げる