一つのテーマを レベル1(やさしく全容)/レベル2(深く実践的に)/レベル3(専門的・次へつなぐ) の3段階で。
各レベルに 療育的アプローチ を併記し、概念と現場をつなぎます。
LEVEL 1
スケジュール提示は「これから何があるか」を見せること
小学生・保護者向け/全容ざっくり
かんたんに言うと
スケジュール提示とは、「いま何を・つぎに何をするか」を絵や写真で見せて、先の見通しをつくる こと。
初めての場所で予定表があると安心するのと同じで、見通しがあると気持ちが落ち着きます。
順番に並べて、終わったものから外していくのが基本。
あさのかい▸
たいそう▸
おやつ▸
あそび▸
かえる
療育アプローチ① 家庭でも見通しをつくる
- 朝の支度を 絵カードで順番に 並べて見せる
- 「終わったらお片付け」など つぎの予定 も一緒に出す
- 終わった絵カードは 裏返す・箱に入れる で「おしまい」を明確に
- 言葉でせかす前に、まず予定表を 指さして伝える
LEVEL 2
提示の「形」と「終わり」を子どもに合わせる
スタッフ・支援者向け/現場で活かす
提示レベルと観察視点
理解しやすさは子どもごとに違う。具体物→写真→絵→文字と段階があり、
「今わかる形」より一段やさしい所から始めるのが安全です。
困りごとを"サイン"に読み替える:
- 切り替えで固まる=次が見えていないサイン
- 活動を終われない=「終わり」が曖昧なサイン
- 急な予定変更で混乱=伝え方の工夫が必要なサイン
療育アプローチ② 施設での運用
- 個別スケジュール:理解度に応じ写真/絵/文字を選ぶ
- 終わりの明確化:終了カードを「おしまいポケット」へ
- 移行の予告:体操6コースの次コースを先に提示
- 場所と連動:ぴょんぴの床色ゾーンと予定を結ぶ
- 変更は 「?カード」で予告し、Low Arousalに静かに伝える
LEVEL 3
見通し・移行支援とTEACCH構造化の接続
専門職・OT/ST連携/次へつなぐ
理論的背景と他アプローチとの関係
視覚スケジュールは TEACCH(Schopler, UNC)のスケジュール構造化に位置づき、
時間の流れを 視覚化して 見通し(predictability)を担保する。
表象段階は 具体物→写真→線画→文字と移行し、抽象度を個別に調整する。
中核課題は活動間の トランジション(移行)。
終わりの明確化(finished concept)が遂行機能を補い、
予定変更の伝え方は見通しの再構築として設計する。
自発的確認を促す PECS等のコミュニケーション支援とも補完関係にある。
療育アプローチ③ アセスメントと連携
- 表象段階のマッチングを 定期的に再評価し段階を更新
- ST連携:絵カードを 要求・選択の表出手段へ発展させる
- OT連携:移行時の 覚醒・感覚調整と提示量を併せて検討
- 個別支援計画に提示形式・終了手段・変更時手順を明記
- 家庭・学校へ 同形式のスケジュールを般化させる視点