STAFF NOTE 75 / PART VIII 家族・地域・連携 / 3段階解説

きょうだい支援ってなあに?— きょうだいしえん/Sibling Support —

一つのテーマを レベル1(やさしく全容)/レベル2(深く実践的に)/レベル3(専門的・次へつなぐ) の3段階で。 各レベルに 療育的アプローチ を併記し、概念と現場をつなぎます。
LEVEL 1 きょうだい支援は「その子自身」を真ん中にすること 小学生・保護者向け/全容ざっくり

かんたんに言うと

きょうだい支援とは、障害や病気のある子の「きょうだい」も大切にする こと。 きょうだいは小さなお世話役や応援団になりがちで、知らずしらず がまんを重ねたり、しっかりしすぎたり することがあります。

「お兄ちゃん・お姉ちゃんだから」ではなく、その子も 甘えたい・遊びたい・話を聞いてほしい 一人の子ども。 そばで寄り添う大人がいると、きょうだいはのびのびできます。

療育アプローチ① 家庭でできる小さな時間

家庭では 「あなただけの時間」 を少しでもつくることから。

  • 1日5分でも きょうだいと二人きり の時間をもつ
  • お手伝いには「ありがとう」を言葉にして伝える
  • 「がまんしてえらいね」より 「やりたかったね」 と気持ちに寄り添う
  • 送迎や面談の待ち時間に、きょうだいも歓迎する
LEVEL 2 「がまん」のサインに気づき、気持ちを言葉にする スタッフ・支援者向け/現場で活かす

気づきたいきょうだいのサイン

きょうだいは 「いい子」でいようとして、しんどさを表に出しにくいもの。 困った行動ではなく 助けを求めるサイン として読み解きます。

  • 急に甘えが増える/赤ちゃん返りのような行動
  • 「私は大丈夫」と気を遣いすぎる・先回りして手伝う
  • 体調不良・登校しぶり・成績の変化
  • 家のことを話したがらない/逆に過剰に話す

療育アプローチ② 施設での支えと連携

  • 送迎・面談時にきょうだいへ 名前で一言 声をかける
  • 体操6コースの見学や合流で「楽しい場」を共有する
  • 面談で保護者と「きょうだいの様子」も一緒に話題にする
  • 気持ちカードや絵で 言葉にする練習 をそっと支える
  • ぴょんぴ等 3施設の連携で家族全体の負担感を見立てる
LEVEL 3 ライフステージを見通したきょうだい児支援 専門職・多職種連携/次へつなぐ

理論的背景とライフステージ

きょうだい児は、年齢相応を超えた 過剰な責任感我慢を抱えやすく、自責・孤立・将来不安(介護役割の予期)など ライフステージごとの課題が知られる。支援の核は 気持ちの言語化と 年齢に応じた情報提供である。

ピアの場である きょうだいの会(シブショップ等)や、家庭・園での 個別の時間の保障が、自己肯定感とレジリエンスを支える。きょうだいを 支援の対象ではなく、ともに歩む家族の一員として位置づける。

療育アプローチ③ アセスメントと連携

  • 個別支援計画に きょうだいの視点と家族全体のニーズを明記
  • サポートブックに「きょうだいへの伝え方」欄を設ける
  • 地域の きょうだいの会・家族会・福祉サービスへ橋渡し
  • 心理職・SW・保健師との連携で 家族支援を多職種で担う
  • 移行期(就学・思春期・成人期)ごとに継続的に見守る